スズキは友好的な買収元「ホワイトナイト(白馬の騎士)」を探すなど防衛策を講じる必要が出てくるが、有望なホワイトナイト候補として中西氏はトヨタ自動車とフィアットを挙げる。1970年代後半にスズキが排ガス規制への対応に遅れた際、トヨタはダイハツ工業を通じてエンジンを供給し、スズキの窮地を救った過去がある。フィアットはセルジオ・マルキオーネCEO(最高経営責任者)がスズキとの提携拡大に意欲的だ。
ただ、自動車大手の上位グループが世界販売1000万台超を目指す規模の競争に入る中、同業他社に助けを求めることで、のみ込まれずに独立を維持できるかは予断を許さない。(田辺裕晶)