日本の新幹線の車両・システムの開発・運用はJR東海が大きな存在感を持つ。JR西単独開発の500系の立場は弱いものだった。
22年以降「のぞみ」と「ひかり」は700系、N700系で占められ、500系は8両編成8本が、山陽新幹線内の「こだま」として運用されるだけとなった。最速新幹線の面影は消え去った。
山陽新幹線内の「こだま」は1時間に1本あるかないか。平日は終日がらがらで、休日でも乗車率は1~2割程度だった。500系は、後輩に道を譲り、寂しく引退するかに思われていた。
だが、そんな500系に転機が訪れた。
JR西は平成24年10月、子供に車内マナー向上などを呼びかけるヒーロー風キャラクターとして、500系をモチーフに「カンセンジャー」を製作した。
なぜ500系だったのか。独自開発した車両という、思い入れの深さも理由にあるが、それ以上に、子供からの人気がずば抜けて高かったからだ。