国内航空3位のスカイマークが、国内線を運航している成田空港から撤退する方針を固めたことが6日、分かった。成田発着では札幌(新千歳)、米子、那覇の3路線があり、それぞれ1日2往復を運航しているが、搭乗率は低迷。超大型旅客機「A380」の発注をめぐり欧州航空機大手エアバスから購入契約の解除を通告され、経営環境が厳しくなる中、不採算路線の休止で収益改善を図る。
10月末にも運航を休止する見通しで、成田空港内の事務所も閉鎖する方針。同社は成田を拠点に国際線参入を目指してきたが、全面的な見直しを迫られる。1日当たり36往復の発着枠を持つ羽田空港に経営資源を集中し、立て直しを急ぐ。
成田発着の3路線の6月の搭乗率は、格安航空会社(LCC)との競争激化などを背景に、67.9~28.1%と低迷。同社は7月31日に発表した2014年4~6月期決算(単体)で、事業継続に「重要な疑義」があると注記し、不採算路線の休止や金融機関からの借り入れなどで収益力強化を図る考えを示していた。