キヤノン、脱カメラ依存を模索 得意の光学で「3D」技術育成 (4/4ページ)

2014.8.9 07:00

キヤノンの売上高と研究開発費

キヤノンの売上高と研究開発費【拡大】

 材料技術も応用急ぐ

 また、これまで社内での活用が大半だった複合機のトナーやプリンターのインクなどの材料技術についても、今後は「新規事業に応用していく」(生駒副社長)方針だ。例えば、鉛を使わずに高い性能を発揮できる家電製品への活用や、工業製品に組み込まれる圧電材料の実用化を急ぐ。

 生駒副社長は新規事業について「研究開発段階のものも多く、確定的なことは見通せない」としながらも、「2~3年以内に売上高を2000億~3000億円積み上げる効果を想定しているが、積み上げ額はできれば5000億円規模にしたい」と意欲をみせる。

 カメラ事業でキヤノンと競合する富士フイルムは、中核事業とするカラーフィルムの需要がデジカメの普及を機に落ち込んだ際、写真で培った技術を基にした新規事業を立ち上げ、化粧品や医療などの成長分野で稼ぐ事業構造へと大きく変貌した。

 一方のキヤノンはかつて、将来を託す事業としてパソコンや次世代の薄型表示装置「SED(表面電界ディスプレー)」などの分野に乗り出しながら、撤退を余儀なくされた苦い経験を持つ。過去の経験を踏まえ、経営環境の変化に的確に対応できるか。キヤノンはその真価を問われる局面を迎えている。(那須慎一)

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