2014年4~6月期の契約件数の純増(新規契約数から解約数を引いた数字)は、これまでになく3社間の格差が縮小している。前年同期にソフトバンクモバイルとNTTドコモの純増数の差は72万3000件強もあったが、今期は9万6000件まで収斂(しゅうれん)。3社がほぼ横並びとなった。携帯電話市場でシェアを下げ続けてきたドコモが巻き返す可能性も出てきた。
料金・端末も横並び
4~6月期の純増数は、月次発表を取りやめてから最初の四半期決算会見で発表された。前年同期に比べ、ドコモを除く2社が大幅減。ソフトバンクは25万以上も減少した。
市場の低迷についてMM総研の横田英明取締役は「市場に話題性がなくなった。料金も端末も横並びになり、消費落ち込みの中で購入意欲が低下している」とみている。
ドコモは昨年9月に米アップルの人気スマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)5s」「同5c」を発売以降、2社に水を開けられていた純増数が急回復。14年1~3月期は92万3600件で、KDDIの90万5100件を上回った。