新たな競争段階に
ソフトバンクとKDDIとしては何としてもドコモの巻き返しを阻止したいところ。だが新料金プランが出そろう7~8月も、各社が横並びのため「3社の純増数に大きな差は出ない」(横田氏)見通しだ。9月にはアイフォーン新機種の発売も取り沙汰されており、それを待つユーザーの“買い控え”も起きている。
焦点のアイフォーン新機種が発売されて以降も、やはり3社が横並びでの発売となるため、ソフトバンク、KDDIのアドバンテージはない状況。ソフトバンクは18日に傘下の米スプリントと共同開発したシャープ製の新機種「アクオスクリスタル」を発表し、グローバルモデルとして他社との差別化を図りたい考えだが、大幅な上積みが見込めるかは未知数だ。
さらに割安なデータ通信サービスと通話基本料金、メーカーなどから安く調達した端末をセットで提供する「格安スマホ」が台頭。現在はスマホ市場のシェア1割程度だが、料金値下げをもくろむ総務省は「シェア2割を目指したい」と意気込む。従来の寡占構造も崩れる中で、大手3社の競争は新たな段階を迎えつつある。