ドコモ、携帯シェア巻き返し 3社の格差縮小、MNPプラス転換も視野 (2/3ページ)

2014.8.20 06:12

 年間でもっともスマホが売れる年度末商戦は、各社が激しいキャッシュバック(現金還元)合戦を展開。ドコモが劣勢を強いられることが多かった顧客獲得競争だが、今年は3社がほぼ互角だった。アイフォーン発売がドコモの純増回復を牽引(けんいん)したことは確実だ。

 4~6月期は年度末商戦の販促費積み増しの反動減ともいえるが、ドコモにとっては番号持ち運び制度(MNP)で携帯電話事業者を変更する利用者が減少したことも奏功した。ドコモが発表した4~6月期のMNPはマイナス9万件の転出超過だが、改善の兆しが鮮明になってきた。

 06年の制度発足以来ほぼ一貫してマイナスが続き、ソフトバンクやKDDIへの顧客流出が続いているドコモのMNPプラスへの転換も視野に入ってきた。加藤薫社長は「MNPのプラスも夢ではないが、そんなに簡単でもない」と慎重な姿勢を崩さないが、ドコモのシェアは40%前半まで落ち込み3社が拮抗(きっこう)してきている。社内からは「そろそろ(MNPマイナスは)終息する時期だ。年度内には実現したい」という声も聞こえてくる。

「格安スマホ」が台頭…大手3社の競争は新たな段階に

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