パナソニックが4年ぶりに復活させるオーディオの高級ブランド「テクニクス」の新製品【拡大】
オーディオが音質から利便性へ、コンポから携帯音楽プレーヤーへそれぞれシフトしたほか、パナソニックブランドへの統一を進めたため、テクニクスブランドは終了した。
しかし、「欧州でいまだに認知度が高く、待望論も多かった」(パナソニックの小川理子理事)ことから昨夏に50人体制の復活プロジェクトが始動。宅内で場所を選ばず聴ける無線ネットワークにも対応し、富裕層や愛好家だけでなく、音楽ファンからも一定の需要を見込めると判断した。
新製品はノイズや音のひずみを最小限に抑えるため、ハイレゾ音源を原音に忠実にデジタル化する技術を駆使。アナログ音源を用い高音質にこだわった。ジャズピアニストでもある小川理事は「技術的な数値に変換不可能なレベルの音質。あたかも目の前に(楽器や歌手などの)音源があるかのような感性まで踏み込んだ」と自信をみせる。
パナソニックの楠見雄規役員は「原音がもたらす感動をテクニクスで消費者に伝える」と強調した。(ベルリン 南昇平)