アップルやグーグルといった特定企業の意向が強く反映するOSでは、独自のサービスを提供しにくいなど通信事業者や機器メーカーの自由度が小さい。「オープンOS」はそれらの不満を解消するために生まれた。
ドコモは業績不振やアイフォーンの販売に乗りだしたあおりで、タイゼンを搭載したスマホの開発を凍結。「タイゼン・プロジェクト」の動きは世界的にも鈍化している。
これに対し、ファイアーフォックス陣営はアルカテルやZTE、ファーウェイ、LG電子など中国や韓国などの機器メーカー7社余りが端末を開発。通信事業者13社が24カ国でサービスの提供を既に始めている。
ファイアーフォックスは「メモリーやディスクの容量が小さくても、既存OSよりも使いやすい『軽量OS』に設計されている」(モジラ・ジャパン)のが強み。「タイゼンはベースとなるコードを抱えているのが重荷となるが、ファイアーフォックスはウェブ用に特化しているので軽快」(KDDI商品統括本部)といい、開発者には使い勝手がいいようだ。