リクルート、世界首位へ攻勢 M&Aで人材派遣事業拡大、トップ3に挑む (3/3ページ)

2014.10.17 06:21

 トップ3に挑む

 リクルートは1960年に江副浩正氏が創業。88年には江副氏が子会社リクルートコスモスの未公開株を政財界の有力者に譲渡したことが発覚し、大スキャンダルの「リクルート事件」に発展した。その後、業績が落ち込み、ダイエーの傘下に一時入ったものの、再建計画を進めてピーク時に約1兆4000億円あった有利子負債を自力で完済。日本を代表する人材・情報サービス企業に再生した。

 2014年3月期連結決算の売上高は1兆1915億円と過去最高となった。ただ、少子高齢化が進む国内事業は成長が今後鈍化するのは確実で、15年3月期の連結最終利益も0.9%増の660億円と微増にとどまる見通しだ。

 人材派遣事業の世界市場は40兆円にのぼるとされ、世界的には今後も成長が見込める。世界トップ3のスイスのアデコ、蘭ランスタッド・ホールディング、米マンパワーグループは売上高が2兆円を超える一方、それ以外の中堅企業は規模で格差があり、大規模な再編が今後起きるとの予測もある。このため、リクルートは世界的にも「再編の主役になる可能性は高い」(外資系人材派遣会社の幹部)との指摘もある。

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