富士フイルムは20日、海外でのエボラ出血熱患者への投与拡大に備え、グループの富山化学工業の開発した抗インフルエンザウイルス薬「アビガン錠」(一般名・ファビピラビル)を追加生産すると発表した。同社は、現時点で2万人分の錠剤を保有し、原薬としてさらに30万人分程度の在庫を持つ。11月中旬以降、原薬から錠剤の製造を順次開始する。
アビガン錠は、日本では今年3月にインフルエンザ治療薬として薬事承認を取得。エボラウイルスに対して抗ウイルス効果を持つとのマウス実験の結果も公表されている。
仏政府とギニア政府は11月中旬から、ギニアでエボラ出血熱に対するアビガン錠の臨床試験を始める予定。臨床試験でアビガン錠の効果や安全性が認められれば、大規模な臨床に使うための薬剤提供の要請が想定されるほか、感染拡大した際に十分な量の継続供給が必要なことから、同社は追加生産を決めた。