先週末、米国国内のスナップチャットユーザーに対して初めて映画の広告が表示された。ユーザー同士の個人的な連絡の合間に広告が表示されることはなく、最新の更新一覧画面に広告が入り込む。ユーザーが1回写真を閲覧するか、または24時間経過することによって、この広告は表示されなくなる。企業各社は既にスナップチャットのユーザー向けにストーリーを公開しているが、広告はこのストーリーズの機能と組み合わされることになるようだ。
マクドナルド、タコベルなどのファストフードチェーンに加えてアウディなどのブランド企業も日常的にストーリーを公開している。広告が少しでも成功すれば、スナップチャットの収益は爆発的に伸びるだろう。
スナップチャットのモバイル広告は、グーグルやフェイスブックのようにユーザープロフィルを集めて高度なターゲティングを行うものとはまるで違う。そもそも、スナップチャットには、ほとんどターゲティングの材料になるようなユーザーデータがない。しかし、スナップチャットの強みは別のところにある。25歳未満の市場からの注目だ。
◆リーチの難しい層
ユーザーの過半数が25歳よりも若く、そのうえ女性ユーザーの割合が7割というのが、スナップチャットの価値だ。若い女性は特にリーチの難しい層と言われ、企業はモバイル市場で追い詰められた状況にある。
モバイル広告市場はグーグルとフェイスブックによって独占されているとの見方が強い。
世界のモバイル広告市場は、2018年には今の約3倍の950億ドル規模に達するだろうと、米リサーチ会社のイーマーケターは試算する。