4月には、かつての稼ぎ頭のてこ入れにも着手。子供の死亡保障より教育資金の積立機能を重視し、元本割れのリスクを抑えた新しい商品に衣替えした。
学資保険は一般の関心が高く、それだけに生保各社との競争が激しい。00年度に71%だったかんぽ生命のシェアは、13年度には31%まで低下した。しかし、新学資保険を投入した今年4~8月の販売実績は前年同期の4倍近い約31万3000件で、シェアも7割台に回復した。
2月に発表した中期経営計画では、こうした新商品や新事業開拓を成長戦略の柱の一つに位置付ける。上場後の17年度からは、顧客の生活や人生を支援する「トータル生活サポート企業」を目指す。ただ、経常利益の9割を金融2社に依存し、不振が続く郵便事業を支えるという構造は変わらない。