船井電機は10月27日、パナソニック子会社の三洋電機が北米で手掛けるテレビ事業を平成26年度中に継承することを正式発表した。
船井はテレビ事業が売上高全体の約6割を占めるが、北米市場での競争激化で26年3月期まで4期連続で最終赤字を計上。今月、テレビ事業出身の社長が突然退任する“お家騒動”を起こしている。そんな中での北米のテレビ拡大路線。勝算はあるのか。(藤原直樹)
船井は北米で低価格路線の液晶テレビのほか、オランダ電機大手フィリップスのブランドで中価格帯の液晶テレビを販売。船井によると、ソニーや韓国サムスン電子などの高機能モデルの価格が下落した影響で、フィリップスブランドが特に苦戦しているという。
三洋のテレビは、米流通最大手ウォルマート・ストアーズを通じて1988年ごろから販売。ウォルマートの拡大に合わせて成長してきた。三洋がパナソニックの子会社になった後も単独で事業継続してきたが、近年は販売不振で収益が悪化していた。