◆50ドルは部品表の金額
今春の開発者イベントでは、「グレイフォン(Gray Phone)」を紹介しました。そして50ドルという金額も出ましたが、この金額は販売価格ではなく、部品表(BOM、bill of material)の金額です。つまり、製造時の、エンジニアリング上の目標です。グレイフォンはローエンドで、ベーシックな端末です。CPU、ディスプレー、バッテリー、Wi-Fiという組み合わせでの目標額ですが、間違いなくアグレッシブな目標です。
製造する上で、エンドスケルトン自体が高額になってはいけないということで、この目標額を発表しました。端末価格自体は、モジュールに負うところが大きい。モジュールの価格は、グーグルがコントロールするものではなく、モジュールデベロッパーが決めることになります。ですから、例えば「Nexus6」と同等のスペックでいくらになるか、と問われても、それはデベロッパーがモジュールの価格をどうするかによって変わってきますので、私からは何も言えないのです。ただ、ハイスペックな性能でコストが上昇するという面と、複数のデベロッパーが参入することでの競争促進による価格下落という面、それらのバランスがどうなるか、ということもあるでしょう。