市民農園の推移【拡大】
ノウハウ蓄積、人材の確保必要
最近では、企業が運営する市民農園の認知度が高まるにつれて、企業に地主などから遊休農地を提供するケースが増えている。
アグリメディアの諸藤貴志社長は「相続対策として金融機関や税理士事務所からの相談も増えている」と話す。同社は宿泊設備の付いた滞在型市民農園の開設や、農地活用のコンサルティング事業の展開など業容拡大に乗り出す。
ただ、市民農園をビジネスとして軌道に乗せるのは、課題も多い。農地を借りて市民農園をつくるには法律や規制が複雑なうえ、各地の自治体や農業委員会との調整に時間がかかる。事業として拡大するためにはノウハウの蓄積に加えて、人材の確保なども必要だ。既存企業が副業として本格展開するには、ステークホルダー(利害関係者)の理解が不可欠になる。
市民農園は都市生活者の余暇活動として定着しつつある。都市と農業の融合を本業として力を入れるベンチャー企業が、農地再生の“救世主”になるかもしれない。(佐藤克史)