◆原因はアルミの窓枠
暖房によって温められた室内の熱は、壁や天井、さらには換気を通じても失われるが、窓を通じて失われる熱の比率がずばぬけて高い。1999年の省エネルギー基準で建てた住宅モデルのシミュレーションでは、複層ガラスの窓でも、戸外に流出する熱の52%が窓を経由して失われるという。断熱性が高いといわれている複層ガラスなのに、これほど大きな熱が戸外に流出しているのは意外だが、その原因は日本の住宅では一般的なアルミの窓枠にあった。
アルミは、ガラスや木材に比べて格段に熱を伝えやすい。冬場の夜間などに窓枠をさわってみるとその冷たさに驚かされるが、せっかく「複層ガラス」を採用して窓の断熱を図っても、窓枠から熱がどんどん逃げていたのだ。
窓枠で冷やされた空気は、低い位置にたまって、足元にスースーとした不快な冷えをもたらす。また、温度の低い窓枠には結露が生じやすく、その周辺に生えるカビが、呼吸器系疾患の原因となっていることを示唆する研究成果も報告されている。
◆普及率わずか7%
アルミ製窓の熱流出の問題を解決するためには、樹脂製など熱伝導率の低い窓枠の採用が有効といわれている。しかし、樹脂窓の国別普及率を見ると、断熱基準の厳しいドイツでは60%、米国ではさらに高い67%、中国でさえ20%という値だが、日本ではまだ7%と普及が進んでいない。そんな日本の樹脂窓普及に弾みを付けようというのが、YKK APのAPW330とAPW430だ。
2009年発売のAPW330は、2層ガラスタイプ。輻射(ふくしゃ)熱を遮る特殊金属膜(LOW-E膜)のコーティングの仕方によって、戸外からの輻射熱を遮る「遮熱タイプ」と室内からの輻射熱を遮る「断熱タイプ」の2種類がある。