現在の施設の総利用件数は年間で約1000件、来場者は同約400万人を超える。稼働の面でも国内トップクラスの施設なのだ。
同社社長の鈴木●氏はそんなパシフィコ横浜について「会議場、展示場、ホテルが複合した“オール・イン・ワン”の施設であること。国際線も発着する羽田空港から公共交通機関を利用して約30分といったことも含めた“良好なアクセスと立地”。そして、多くの会議や見本市などの開催を通じて培った“ノウハウ”。この3つが大きな強みだ」という。
確かに、会議場や展示場、ホテルが一体的に配置されている会議場は意外にも多くはない。パシフィコ横浜は、これらの利便性をあらかじめ盛り込んで設計されたこともあり、“使いやすさ”は抜群だ。
また、公共交通機関からのアクセスも極めて良い。施設は最寄りのみなとみらい線みなとみらい駅と直結。悪天候時でも、駅からホテルや展示ホールなどに難なく移動できる工夫がなされている。こうした“好条件”がそろうこともあり、パシフィコ横浜は約70%という高稼働率を維持している。
◆施設拡張が課題
半面、この高稼働は施設の運営を複雑にしている。
「70%という稼働率は、こうした施設にとってはほぼ限界的な数字。施設の拡張が目下の課題となっている」(鈴木社長)というわけだ。