【コンベション新時代】パシフィコ横浜 MICE戦略強化へ人材育成 (3/4ページ)

2014.11.24 05:00

パシフィコ横浜で開催された「第5回アフリカ開発会議(TICAD)」の様子=2013年6月

パシフィコ横浜で開催された「第5回アフリカ開発会議(TICAD)」の様子=2013年6月【拡大】

  • 上空から見たパシフィコ横浜
  • 鈴木隆氏

 現在、横浜市はPFI方式で、隣接地に既設の展示ホールの約半分にあたる約1万平方メートルの多目的ホールと合計約6万5000平方メートル会議室の新設を構想している。「このホールを展示会場のみならずパーティー会場としても利用できるグレードの高い仕様とし、大規模な会合や報奨旅行などに付帯する2000人着席規模の巨大パーティーにも対応できるものとなることに期待している」(同)としている。

 というのも、実際にそうした大規模なパーティーは国内国外ともに増加する機運にあるからだ。企業の優秀社員に対する表彰式を兼ねた報奨旅行(インセンティブツアー)などについては、従前から世界的に広く行われてきた。日本への誘致という意味では未開拓の市場だが、今後そうした案件を受注する場合、パーティーが可能な多目的ホールの新設は強力な“ツール”になる。

 もっとも、施設が拡張されればそれだけ受注活動の強化も必要になる。そればかりか、海外には国内屈指のパシフィコ横浜よりも規模や機能面で勝る施設が多数ある。外国からのMICE誘致も含め、「今後の成長戦略を描くためには人材育成の強化が重要だ」(同)になる。

 つまり、MICE施設には、これまで培ってきた国際会議や見本市の開催ノウハウに加え、外国語で円滑なコミュニケーションがとれる人材が求められている。外国から国際会議や報奨旅行を誘致するためには、関係者に施設の機能や利用のメリットを説く必要もある。

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