日本の下請け業者がアップル提訴 地位乱用…ファブレス戦略に影響も (2/4ページ)

2014.12.6 07:08

島野製作所が製造したアップルのパソコン向け部品。アダプター側でノートパソコンと接続する端子で、この部品をめぐり、民事訴訟が提起された

島野製作所が製造したアップルのパソコン向け部品。アダプター側でノートパソコンと接続する端子で、この部品をめぐり、民事訴訟が提起された【拡大】

 変化が起きたのは2012年。訴状や証拠資料、島野側の主張によると、アップルがピンの増産を求めてきたため、設備拡充や2次サプライヤーとの増産体制の調整を急いで進めた。しかし、増産体制を整えるやいなや、アップルはピンの発注量を減らしてきたという。

 島野はアップルに、(1)他のサプライヤーからもピンの供給を受ける(2)島野と取引している2次サプライヤーと取引する-場合、それを島野に知らせるという約束をさせていた。島野にとって、アップルとの取引は極めて重要で、発注量の減少は死活問題だ。またピンをつくるためにノウハウを伝える2次サプライヤーに、間接的に自社の技術を使われては「オンリーワン」の技術を維持できない。この約束は、巨大企業と取引する島野が自社や取引先を守るための知恵だった。

 しかしアップルはこのとき、島野の2次サプライヤーである海外企業にピンをつくらせており、両方の約束を同時に破っていた。その上、その会社は島野の特許権を侵害していたとされる。

和解はせず、あくまで自社の主張を伝えていく考え

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