スピーカーの音圧で蒸気を前に飛ばす方式など、自由な発想でさまざまなアイデアを検討した結果、三菱電機が開発したのが、常温の気流でスチームの上昇を抑えながら遠くに運ぶ機構だった。吹き出し口は上下2段に分かれており、約90度のスチームをあらかじめ室内の空気と混合して約45度の低温スチームにした後下部の吹き出し口から吹き出す。併せて、上部の吹き出し口から常温の空気を吹き出し、スチームの上昇を抑えながら遠くに運ぶ。
◆“吹かれ感”がない
スチームを送り出す風量は、吹き出し口から約75センチ先の直径30センチのエリアで、“吹かれ感”を感じずにスチームの潤いをキープできるように調節されている。従来のスチームファン式加湿機では、湿度30%の部屋で寝ている人の顔周りの湿度を10%上げるのに45分かかったが、この方式なら5分で同じ効果が得られることが確かめられた。
顔周辺で気流がほとんど感じられなくなり“吹かれ感”がないということは、この商品の重要な購入動機の一つと想定される肌の“保湿”のためにも重要なポイントだ。多少湿度が高くなっていても、肌に直接風が当たる状況では、肌表面の水分は少しずつ奪われてしまうからだ。「パーソナル保湿機」の保湿能力については、温度20度、湿度30%の部屋で1時間使用することで、肌水分は約1.5倍に上昇するという試験結果も得られている。