ビール類の酒税見直しで、ビール各社は将来の税率一本化を見据えた商品戦略の練り直しを急ぐ。特に現在、最も税率が低い第3のビールが、ビールと同じ税率になっても存続できるかが焦点になる。
ビール、発泡酒の課税出荷が減少する中で、第3のビールは低価格を武器に順調に出荷を伸ばした。昨年はビール類のうち、第3のビールは約37%を占めた。ビールの販売比率が高いアサヒビールやサッポロビールにとって、酒税見直しは第3のビールに奪われていたシェアを取り返す好機となる。
一方、第3のビールで強いブランドをもつキリンビールやサントリービールにとっては、酒税見直しが稼ぎ頭の消失につながり、商品戦略の見直しは避けられない。想定される対策のひとつが、第3のビールの機能面強化だ。糖質やカロリー、プリン体の削減など機能面に磨きをかけ、価格以外での価値訴求を強めるとみられる。
同時にキリンは、小規模醸造で個性的な味わいが特徴の「クラフトビール」の本格展開に乗り出した。磯崎功典社長は「税率一本化への対策の側面」もあると打ち明けた。(平尾孝)