【21世紀を拓く 知の創造者たち】燃料電池開発に挑み水素社会に貢献 (3/5ページ)

2014.12.22 05:00

後藤哲哉さん

後藤哲哉さん【拡大】

  • 希代聖幸さん
  • 出原大輔さん
  • 宇都宮将道さん

 出原 燃料電池の重要部材となる電解質膜の研究グループリーダーで、高分子化学の専門を生かして、世の中にはない革新的な電解質膜を創出することが役割です。東レは、材料研究だけでなく、国内外の顧客と一体となり、顧客と同じ装置を使い発電性能や耐久信頼性評価を行っています。具体的には燃料電池車が過酷な状況にも耐えられるか、つまり電解質膜が10~20年使い続けられるかなどの試験を実施する日々です。

 宇都宮 私は燃料電池の主要部材であるガス拡散層の構造設計を担当しています。ガス拡散層は炭素繊維を紙すきの要領で層にしたもので、これは文字通りガスを拡散する層なのですが、水を排出させ同時に電気を通し、熱を逃がさなければなりません。電解質膜を支える機械特性も必要であり、構造設計は非常に重要です。導電性があり、腐食しないことから炭素繊維はガス拡散層の材料として最適です。

 --日々の研究を続ける中で課題があると思います。どのような内容でしょうか

 後藤 冒頭に述べましたが当研究所は3つの研究室がありますが、それぞれの研究者の知見が交流でき有効活用できればいいのですが、これが難しい。研究発表会などで初めてこんな研究があるのか、と知る研究者が多いのが現状です。ジャンル、技術体系、要素技術が違う研究が集まっているのにお互いの研究を知らないのは、もったいないことだと思っています。

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