背水の陣で挑むジェットスターだが、先行するピーチの壁は厚い。ピーチの搭乗率は8割と、一般的な航空会社の平均6~7割を上回り、26年3月期決算で国内LCCでは唯一の黒字化を達成した勝ち組だ。
そのピーチの牙城を崩すため、ジェットスターは香港線の燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)を含んだ片道最低運賃をピーチより安く設定した。
だが、国内線はピーチの方が安く、国内線と合わせて利用する場合は必ずしもジェットスター有利とはいえない。またピーチは今年7月から那覇空港を中継地とし、「来年にも東南アジアに飛ばしたい」と、さらなる路線網拡大に意欲的で、追いすがるジェットスターを突き放す構えだ。