■スーパー有機EL 液晶超える鮮やかさ
成長を続けるタブレット端末市場で、サムスン電子ジャパン(東京都港区)が12月上旬から、スーパー有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレー搭載の旗艦モデル「GALAXY Tab(ギャラクシー タブ) S」を順次、投入している。米アップルの「iPad(アイパッド)」などとの激しい競争が続く日本市場の攻略を狙うサムスン。液晶に比べて鮮やかさや明るさの性能を向上させたディスプレーや、2つのアプリケーション(応用ソフト)を同時に立ち上げ操作可能なマルチタスクなどの機能を搭載した。
各社が新製品を次々に投入しているタブレット端末市場。サムスンの新製品の名称には、旗艦モデルとしての位置付けを意味する「S」をつけた。
有機ELのタブレットは、2012年の秋冬モデルで初めて製品化しており、第2弾となる。サムスンがタブレット利用者からアンケートしたところ、「動画や写真を見るニーズが高い」という結果を得ており、ディスプレーの性能にこだわった。サムスン電子ジャパンの糸桜幹雄・プロダクトプランニンググループ課長は「タブレットの中でも最高峰を目指したい」と意気込む。
特にスーパー有機ELディスプレーについて「液晶を超える鮮やかさを実現した」と自信を持つ。一般的な液晶ディスプレーでは再現できなかった、濃いエメラルドグリーンなどの緑系の色域が美しく映し出せる。また、コントラストでは黒色はより黒く、白色はより明るい色彩を実現した。例えば、電子書籍を読むときは背景の白色に黄色みをつけたり、写真や映像を見るときには白黒のコントラストをより際立たせるなど、調整を自動にしている。