【視点】産経新聞編集委員・芳賀由明 日本郵政、上場まで1年足らず (2/3ページ)

2014.12.30 05:00

 東日本大震災で大津波が市街地を襲った岩手県陸前高田市。もうじき被災後4年が過ぎようとする現地を12月中旬に訪れると、住宅地建設のための高台整地でさえ4、5年はかかるともいわれ、本格的な復興までどれだけかかるか見当も付かないという。

 津波に襲われて郵便ポストの支柱と入り口の階段を残して局舎が跡形もなく消えた米崎郵便局は7月、イオンの駐車場の一角に新局舎を建てた。震災後復興支援を目的に現地に出店したイオンと集客の相乗効果を目指したコラボレーションは着実な成果をあげており、「来客数が増えて、郵便や貯金、保険の取り扱いも5割増えた」と黄川田正洋局長も喜ぶ。

 スーパーの駐車場に建つ郵便局は日本初という。震災復興という特殊事情が背中を押したとはいえ、黄川田局長の申し出を受けた日本郵便本社では当初、「前例がない、と慎重な意見もあった」(日本郵便幹部)という。いま、この郵便局は「地元住民の利便性向上に大きく役立っている」(黄川田局長)。

 日本と海外をつなぐ国際郵便物の玄関口であり、物流ネットワーク再構築の象徴として13年5月にオープンした川崎東郵便局。通常時で1日に国内約130万通の郵便、ゆうパック10万個、国際郵便38万通を扱う同局では、7つの部の1300人が毎日のように「異動」する。

 国内と国際で時間帯によって取扱量が大きく変動するため部間の壁を取り払った人員配置を毎日行っているという。03年まで役所だった日本郵政グループは組織の縦割り意識が強く、他の部の仕事に手を出すのはご法度。川崎東局の取り組みは「郵便物の先にお客さまがいる」という葛西一夫局長が率先し、本社や労組の理解を取り付けて実現したものだが、これだけ大規模な組織に横串を通すのは民間企業でも異例だ。

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