大学生時代を京都で過ごし、喫茶店の共同経営を手始めにさまざまな業態の新しい店を世に送り出して話題を集めてきた。六本木ヒルズの高層階やグランフロント大阪にあるレストランは国際都市の顔にふさわしい高品質を誇り、お好み焼きや焼き鳥をカジュアルに味わう店には訪れる人の笑顔がこぼれる。美しくなるをキーワードにしたビアガーデンは社会現象的な人気を呼んだ。ハワイの農園から直送されたコーヒーは丹精を込めた一杯となり、南の島の幸せな時間を運んでくる。
「すばらしい仕事をしている人は、顔が生きています。自分に誇りを持ち、それが伝わってきます。私は自分自身が幸せに思ったことをそのまま、どうにかして届けたいと歩を進めてきました。出発点にあったそんな思いは大きくなる一方で、伝えたい気持ちは尽きることがありません」(谷口康雄)
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【プロフィル】井上盛夫
いのうえ・もりお 兵庫県生まれ。大学在学中に京都で喫茶店の経営を手がけて学生起業ブームの先駆者となり、その後神戸で飲食店やビーチハウスを経営して注目を集める。外国人が日本に感動を覚える本質にあるものとして、「他者を察するアナログな心遣い」を掲げ、2002年にウルトラアナログ集団を企業グループのビジョンにソルト・コンソーシアムを設立。六本木ヒルズやグランフロント大阪でのハイエンドレストラン、松屋銀座や東京スカイツリーのコンセプトビアガーデン、下町B級グルメ、国会中央食堂など、さまざまな業態の商業プロデュースを手掛け、業界では“革新者”として知られる。化粧品事業、企業をはじめとするブランディングやプロデュース事業、東京ナイトシーンのプロデュースなど活躍の場を拡大し、今年2月にグループ初の海外進出をロンドンでスタートさせる。