日本の航空業界の勢力図【拡大】
一方で「客の苦情は受け付けない」といったサービス理念を打ち出してみたり、機長や整備士の相次ぐ退職で大量欠航や整備トラブルも招いたりした。昨年は客室乗務員にミニスカートを着用させるなど、その言動や行動で物議を醸したことも少なくない。そんな西久保の原動力は、自社が「空の第三極」としてあり続けることだった。
「今後も独立経営を続ける。そうでなければ、スカイマークの存在意義がなくなる」
経営不振が表面化した昨年以降も西久保はあくまで自主再建にこだわり、出身地である関西のイントネーションでまくし立てることもあった。
全日本空輸、日本航空という「2強」に真っ向勝負を挑み、寡占状態だった航空業界に価格競争を仕掛けたのは自分だ、という自負も見え隠れした。
29日の記者会見でも、会長の井手隆司が「第三極として残ることが社会的役割だ」と西久保の思いを代弁した。