【春闘】宮原耕治・経団連副会長「年収ベースで話し合いを」

2015.2.4 23:40

質問に答える宮原耕治経団連副会長=4日、東京都千代田区(小島清利撮影)

質問に答える宮原耕治経団連副会長=4日、東京都千代田区(小島清利撮影)【拡大】

 --経済界としての一歩踏み込んだ対応とは

 「デフレからの脱却の道筋を、企業が主体的に牽引(けんいん)しなければならない。具体的には収益が上がった企業に、より積極的な賃上げをしようと呼びかける一方、ベースアップ(ベア)も選択肢の一つとの考えを明確に示した」

 --連合は月例賃金の引き上げを要求している

 「違和感はないが、一律2%以上のベアは大変難しい。賃金は多様化しているうえ、お金がかかる年齢層の賃金を厚くするなどの工夫もできるため、年収ベースで話し合うべきだ」

 --業績が上がった企業以外の賃上げはあるか

 「中小企業にも人材流出を避けるため、防衛的に給与を上げる動きがすでに起きている。利益配分は個々の企業で決めるのが基本で、経団連として『無理してでも賃上げを』とは呼びかけられない。ただ、ベア予定の企業が昨年より増えているという調査もある」

 --非正規労働者の待遇改善については

 「自分の意思で選択していない非正規労働者の待遇改善が重要で、職種や労働時間、勤務地を特定した限定型正社員を増やしていこうと呼びかけている」

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