またプライバシーの問題は、2013年に韓国LG電子のスマートテレビでも指摘され、情報の収集機能を利用者が止められるソフトウエアが追加されたこともあったという。韓国紙ハンギョレ新聞などでも報じられた。
あらぬ誤解? 音声認識向上調査で収集
サムスンのスマートテレビで問題視されたのは、番組選択を音声で操作できる一部の機能だ。CNNによると、発話内容を第三者に送信して音声を文字に変換する必要があると説明。機能の改善を見極めるための調査目的でも音声内容を収集しているという。
「音声データを保持したり、他社に売ったりはしない」(サムスン)とし、あくまで機能を向上させるための技術上のプロセスだったらしいが、プライバシーポリシーの書きっぷりが、あらぬ誤解を生んだ可能性もある。
米国に拠点がある電子フロンティア財団の識者は、英国の作家、ジョージ・オーウェルの近未来を描いた小説「1984年」に引用して問題を指摘。作品に登場する、市民の行動を監視するために使われている双方向テレビ「テレスクリーン」と例えられてしまった。