製造ラインのぱっと見は、LaVie用とThinkPad用とで大きく変わらない。だが、LaVieのラインでは、作業工程に合わせて作業台の奥から組み立てに使うパーツの棚がせり出してきたり、ロボットがネジ止めを行ったり、デスクトップの筐体(きょうたい)など重量のある部品は無人搬送車がラインまで持ってきたりとかなりの自動化が組み込まれている。一方、ThinkPadのラインでは、まだこういった自動化は導入されていない。
それでも、従来の中国生産では最短で2週間ほどかかっていた納期は、10日に短縮されている。だが、この10日というのも、生産開始に先立って予約を開始し、その受注残があるため。NECレノボでは、4月中にも平常納期5日を実現する予定だ。
同社代表取締役社長のロードリック・ラピン氏は「日本のユーザーは製品に対する要求が非常に厳しい。特にThinkPadのユーザーはコアな方が多い。そのため、ThinkPadのサポートコールセンターは群馬のNECの拠点に一本化。一部製品の修理もここで行っている。今回、これに加えて、製造も日本で行う。米沢で生産することで、NECパーソナルコンピュータのノウハウを生かし、5日という短納期で製品を届けられるのは大きな利点となる」と国内生産を開始に至った理由を説明する。