【父VS娘 大塚家具お家騒動】(上)事業継承難しさ浮き彫り
「こんな騒動があってはならない。企業価値が壊れるだけだ」
創業家の父娘が中傷合戦を繰り広げた大塚家具の27日の株主総会。出席した男性株主は、壇上の大塚久美子社長に怒りをぶつけた。久美子社長は「おっしゃる通りだと思います」と、神妙な顔つきで答えた。
実際、委任状争奪戦(プロキシファイト)での久美子社長と父の大塚勝久氏の“舌戦”は激しいものだった。
「悪い子供を作ってしまった」。2月25日の会見で勝久氏がこう非難すると、久美子社長は翌日、「勝久氏が社長に復帰した間に、2度の下方修正を行った」として、経営者としての資質を批判した。
久美子社長が年80円への増配計画を出すと、勝久氏は120円を提示。互いのパワハラ問題なども週刊誌で報道され、顧客からは「泥仕合はいい加減やめてほしい。大塚家具を嫌いになる」との声も上がった。