ストライダーというモノを売る発想ではなく、親と子供が一緒に楽しめるコンテンツを追求したこともヒットした要因だ。バイクやプラモデルなどが好きな日本の父親の趣味性に着目。米国本社に要請してハンドルやホイールなどの部品の色を増やしてもらい、19万通りの組み合わせができるようにした。岡島さんは「父親が工具を使ってハンドル交換した日には、子供は『パパ、かっこいい!』となる。父親の自己満足にとどまらず、子供とも価値観を共有できる」と狙いを明かす。電車などの交通機関で移動する日本ならではの事情に配慮し、持ち運びしやすいよう専用のキャリーバッグも発売した。
また、“世界最年少の二輪レース”とうたい、2歳児から出場できる「ストライダーカップ」を10年に日本で初めて開催。14年は4カ所で開かれ、計約2000人が参加した。年に1度、世界大会も行われている。「小さい子供だからこそ見せてくれる、さまざまなドラマもある」(岡島さん)。親にとっては、子供の成長を感じる有意義なイベントとなっている。
13年12月に発売された「ストライダープロ」は、主要部品に軽量アルミを採用し、従来品に比べ800~900グラム軽くすることに成功した。岡島さんは「『シンプルで軽く』のコンセプトをそのままにして、さらに進化してほしい」。そう話すと、子供を持つ父親の表情に戻った。(鈴木正行)