郵政省(現総務省)の競争政策は、NTTの通信設備をオープン化し、競争を促進するのが最大の目的だった。だが、競争分野は当初の電話サービスから、インターネット環境の通信サービスに変わり、固定電話・通信からスマートフォンなどモバイル通信が市場の主戦場となった。
競争軸が変化するなか、多くの新規通信事業者が淘(とう)汰(た)された。
新生ソフトバンクモバイルについて、総務省幹部は「通信市場の新規参入と淘汰の歴史を象徴している」と話す。ソフトバンクモバイルの母体はボーダフォンが買収した携帯電話事業者J-フォン。ソフトバンクテレコムは旧日本テレコム、ワイモバイルは携帯電話事業者のイー・アクセスとPHS事業者ウィルコムが合併した会社だ。
26年までソフトバンクの社長室長を務めた元衆議院議員の島聡ソフトバンク顧問は「ソフトバンクという企業が通信市場に残ったことは競争政策の成功を意味する」と振り返った。