春秋航空は来年度中に関空の第1ターミナルからLCC専用で利用料の安い第2ターミナルに移転。拠点化に伴って駐機する機体を増やして今後5年間で関空から中国への就航都市を現在の6都市から20都市以上に拡大し、週100便体制にする計画を掲げるなど鼻息が荒い。
春秋航空の関空拠点化は円安などを追い風に急増する中国からの訪日客の取り込みが狙い。経済成長が続く中国では観光需要が内陸部にも拡大している。昨年の関空の中国人利用客は65万5千人と前年比で85%増加。春秋航空の関空線利用客の9割は中国人客だ。
春秋航空は需要拡大が見込まれる中国内陸部と関空を結ぶ路線に力を入れる方針だが、将来的には他のLCCが運航する香港、台湾線などの就航も視野に入っているとみられている。
関空には2月、ジェットスターが初の国際線となる香港線を就航したが、すでに同路線はピーチと香港エクスプレスが運航しており、LCC同士のガチンコ勝負の火ぶたが切って落とされているのだ。そこに春秋航空が加わると、顧客争奪戦は一段と激しさを増すのは避けられない。