低価格で勝負も
「他社には負けない低運賃でやっていく」。ジェットスターの鈴木みゆき社長は、関空-香港線就航にあたり、ピーチなどライバルのLCCに価格競争を仕掛けることを宣言した。
LCCの最大の武器は、同一機材による効率的な運用や機内サービスの簡略化で実現する格安運賃だ。
大手航空会社の半額以下の運賃が相場のLCCのなかでも、ジェットスターは異色だ。「最低保証価格」をうたい、出発便の前後1時間に飛ぶ他社の同一路線の運賃の方が安いと確認できれば、その運賃から10%割り引く制度を設け、他社との差別化を図っている。
ジェットスターは拠点化に伴って関空発着路線の強化・拡充を進めていく方針で、他LCCからの顧客奪取に向けた低価格攻勢を強めることも想定される。
これに対し、迎え撃つピーチは「価格戦争に加わるつもりはない。不毛な消耗戦に足を踏み入れ、お互いの経営体力を弱めることに意味があるとは思えない」(担当者)と冷ややかだ。