追い上げる中国勢
サムスンの足元での最大の課題は、スマホ市場での世界首位の座のアップルからの奪還にある。
長く世界シェアトップを走ってきたサムスンの変調は、昨年末から鮮明になってきた。それはさまざまなデータが示している。
2014年10~12月期にサムスンのスマホ世界販売台数(米調査会社ガートナー調査)はアップルに抜かれ2位に転落した。サムスンの13年の通年業績は、営業利益、売上高とも過去最高だったが、14年は9年ぶり減収、3年ぶりの減益を記録した。
4月7日に発表した15年1~3月期の連結決算(暫定値)でも、営業利益が前年同期比約31%減の約5兆9千億ウォン(約6500億円)。営業利益は前期(14年10~12月期)に比べれば12%程度増加しているが本格回復はまだ遠い。