シャープ「4Kアクオス」の裏事情 吉永小百合CM降板…なぜ? (3/5ページ)

2015.7.19 17:12

4K液晶テレビ「AQUOS 4K」のプロモーション記者発表会に出席したきゃりーぱみゅぱみゅ

4K液晶テレビ「AQUOS 4K」のプロモーション記者発表会に出席したきゃりーぱみゅぱみゅ【拡大】

  • シャープの4K液晶テレビ「アクオス」のCMキャラクターとなったきゃりーぱみゅぱみゅさん=東京都渋谷区(小林健一撮影)

 ただ、その一方でイメージチェンジの意味合いが透けて見える。

 もともとアクオスのCMといえば、元社長の町田勝彦氏の肝いりで、吉永さんの指定席だった。平成13年に「20世紀に、置いてゆくもの。21世紀に、持ってゆくもの。」とのスローガンでアクオス発売と同時にお茶の間に流れ、液晶テレビ普及の象徴的な存在となった。シャープが経営危機に陥り23年末からはCMは中断していたが、昨年の年末商戦で3年ぶりに吉永さんがアクオスのCMに登場した。

 ところが、その年末商戦は「国内市場での4Kのラインナップの不足」(高橋興三社長)から不発に終った。日本の住宅事情を反映して50型以下が売れ筋だったのに対し、シャープは60型以上が中心に商品を投入したため伸び悩んだ。市場の特性を読み切れなかった戦略ミスもある。シャープの平成27年3月期のテレビを含めたデジタル家電事業は130億円もの営業赤字に陥り、経営危機を招いた原因の一つともなった。

 その負のイメージを払拭するためにも、きゃりーさんの明るいキャラクターによるインパクト勝負に出たといえる。

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