生損保各社がM&A積極化 リスク分散に海外強化へ 背景に人口減少、市場縮小

2015.7.24 22:06

 国内保険各社によるM&A(企業の合併・買収)が加熱している。2月に米中堅生保を買収した第一生命保険に続き、東京海上ホールディングスも6月に米保険大手を約9400億円で買収すると発表した。また、日本生命保険も今後10年で国内外のM&Aに1兆5千億円を投じる方針を掲げている。海外市場に活路を求める国内保険各社は、有望企業の買収を急いでいる。

 大手生保各社は、米国に次ぐ市場規模を持つ国内に経営資源の大半を集中してきた。国内保険市場は主力の死亡保障を補う形で、介護や医療などの第3分野の商品が伸びているものの、長期的には人口減少による市場縮小が避けられない。円安株高で配当収入が大幅に増えるなど好調な業績を受け、投資余力のある間に新たな収益源の確保を急ぐ狙いだ。

 さらに海外事業強化を急ぐもうひとつの理由が、リスクの分散化だ。国内市場に経営資源を集中した結果、保険各社は「リーマン・ショックや東日本大震災で、経営が一気に悪化した会社が多い」(大手生保幹部)という。各社は成長市場を取り込むと同時に事業の海外比率を高め、“一極化”のリスクを最小限に抑える狙いだ。

 ただ、国内生保のM&Aが活発化したことで、現在は「買収金額がつり上がっている」(大手生保幹部)との指摘もある。今後の事業買収では、投資金額に見合う収益を得られるか、実態を見極める必要がある。(飯田耕司)

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