2016年度の介護福祉士候補生を目指す日本語コースの生徒と高橋彩子教諭(右端)=インドネシア西ジャワ州のチルボン看護大学【拡大】
ジャカルタから鉄道で約3時間かかる西ジャワ州チルボンのチルボン看護大学を訪ねると、来年のEPA第9期候補生を目指す日本語コースの生徒たちが、教室内で「ついたち、ふつか…」と日付の言い方を復唱していた。毎年30人前後が履修する同コースは多くのEPA候補生を輩出してきた「名門」だ。
国際交流基金によると、インドネシアは地方の学校でも日本語教育に熱心で、高校レベルで日本語を勉強する生徒数は世界で最も多いという。多くの若者がアニメなどを通じ日本の生活や文化に憧れを抱いている。生徒のフリアニさん(21)は「介護福祉士の資格を取り、日本で暮らしたい」と日本語で夢を語った。
生徒たちは半年間の日本語勉強を経て、筆記や面接、適正試験をパスした上で、両国の関係機関の仲介を通じて介護など日本の関連施設が受け入れを決めれば、候補生として合格する。
◆労働環境に課題
介護福祉士候補生の1期生が11年度に受けた国家試験の合格率は37.2%だったが、14年度に受験した4期生は65.4%に高まり、日本人を含めた全受験者の合格率(61.0%)を初めて上回った。候補者生を受け入れている施設側の支援が充実したことに加え、出題の漢字にふりがなが振られ、試験時間も延長するといった特例措置も合格率のアップにつながった。
ところが、4期生までの合格者計214人のうち、日本で働き続けているインドネシア人の介護福祉士は6月1日時点で134人にとどまり、残る4割近くは帰国するなど日本に定着していない。