記者会見の冒頭、組織的な利益水増しについて頭を下げて謝罪する東芝の田中久雄社長(当時)ら=7月21日、東京都港区【拡大】
報告書が公表された翌日、7月22日付の各紙社説にも「チェック体制、監査機能も改めて問われる」(毎日)とする指摘が目立った。
企業の不正会計をチェックする仕組みとしては、取締役会をはじめ、社内の監査委員会、外部の監査法人など幾重かの体制がある。とりわけ東芝は「社外取締役をいち早く導入するなど、ガバナンス改革の先駆者とみなされてきた」(読売)。取締役16人のうち、4人が社外のメンバーというのも日本企業としては多かった方だろう。チェック体制の機能不全は、その東芝で起きた。
日経は「不正に目を光らせる監査委員会の委員長を社内取締役が務めるなど、外部の視点で経営を監視する体制といえるものではなかった」と指摘。産経も「実際には、外部の目で経営を監視する社外取締役もその役割を果たせず、実効性の高い企業統治は確立されていなかった」とし、運用の在り方を含め抜本的な見直しを求めた。
監査法人の役割についても疑問符が点灯している。
東芝を担当した新日本監査法人は、オリンパス事件でも対応が問題視され、金融庁の業務改善命令を受けた“前歴”がある。「会計操作を本当に見抜けなかったのか」(日経)という疑念を持たれるのは当然だ。