□経団連副会長(野村HD・野村証券会長) 古賀信行氏
皆さんは、リケジョ(理工系女性)という言葉を聞いて何を連想するだろうか。白衣や作業着に身を包み、研究に没頭する姿かもしれない。そんなリケジョが、今、企業から引く手あまたなのをご存じだろうか。製造業や建設業関連など、とりわけ技術職の割合の大きい業種の企業は、人口減を見据え、またイノベーションの活性化のためにダイバーシティー(人材の多様化)を推進しており、女性の採用を増やそうとしているが、理工系女子人材はそもそも数が少なく、争奪戦が起きている。
理工系女子学生不足
現在、産業界全体で見ると女性社員の比率は4割程度であるが、製造業では3割弱、さらに製造業の専門・技術職に限ると、女性比率は1割以下である。その背景として、理工系、とりわけ工学部における女子学生の割合が約1割と、他の学部に比べて少ないという実態がある。これにはさまざまな原因が考えられるが、理工系を専攻したその先に、どのような仕事、キャリアが待っているのか、将来のイメージを描きにくいということも一因ではないかと思う。そこで、経団連は、昨年4月の提言「女性活躍アクション・プラン」のなかで理工系女性人材の育成を課題として認識し、経団連自身が実行していくアクション・プランの一つとして、産学官連携で課題解決に取り組むことを掲げた。