昭和電工が川崎事業所で運用する水素の製造設備=川崎市川崎区【拡大】
小規模水力発電など活用
官民連携は地方でも進む。東芝は今年度から、釧路市に近い北海道白糠(しらぬか)町にある庶路ダムに小規模の水力発電所を建設。そこで得た電気で水を分解し、水素を生み出す計画だ。
製造した水素はトレーラーで運び、周辺の酪農家や温水プールに設置した燃料電池の燃料などに充てる。寒冷地の北海道では、燃料電池で供給する電気とお湯の両方を最大限に活用できると考えた。
同社は今年4月、20年度には水素関連事業で1000億円を売り上げる計画を掲げた。その中で、発電コストが高い離島や遠隔地で再生可能エネルギーから水素を作り出し、電力として再利用する「地産地消型エネルギー供給システム」を収益の柱と位置付ける。
同社は川崎市とも連携し、5月に太陽光や水素から電気とお湯を生み出すシステム「H2One(エイチツーワン)」を臨海部の公共施設「川崎マリエン」に設置している。同施設は帰宅困難者の一時滞在施設に指定されており、エイチツーワンは300人に約1週間分の電気とお湯を供給できるという。