浅居主管にブランド展開のノウハウはなかったが、社内外のネットワークが突破口になった。都会の消費者にもアピールしようと、知り合いを通じ、アートディレクターの飯塚兼悟氏に白羽の矢を立て、おしゃれなデザインに仕立てた。グループの三井食品の販売支援も取り付け、百貨店や食品メーカー、ホテルの食材と販路を広げた。
転機は昨年、食品大手の大塚食品(大阪市)から打診された飲料向け原料供給の大口契約だ。
◆北海道産を世界に発信
今年4月。大塚食品はこの北海道産タマネギを使った飲料「しぜん食感 極ベジonion(オニオン)」をネット通販で限定発売した。タマネギを加熱し、まるごとすり下ろし食物繊維も摂取できるよう工夫。タマネギ特有の臭いも抑え、冷やして飲むとタマネギの甘さと蜂蜜風味が絶妙なバランスだ。札幌市のホテルの特別メニューやドレッシング、スープにも採用された。
世界中でなじみのある野菜だけに北海道産タマネギを世界に発信したいと、夢は膨らむ。4月に導入された機能性表示食品制度も視野に入れ、今年の生産は昨年の5倍強の500トン、17年には2倍の1000トンを目指す。(上原すみ子)