竹厚氏や宮本氏らが所属する新規テーマ探索グループは、液晶産業が成熟化していくのを見越し、早期に次の収益源を探すという重要な使命を帯びる。撥水・撥油コーティング技術はその中でも一番の有望株だ。
少数で開発にあたっているうえ、全員が化学の専門家というわけでもない。開発に参加する前は液晶ディスプレーの試作を行っていた宮本氏は、“畑違い”の分野に戸惑う場面もあったという。
もっとも、情報電子化学品研究所にはあらゆる分野の研究者がそろっている。宮本氏は「分からないことがあっても周囲に聞けば何とかなる。専門分野以外に挑戦する姿勢を含め、総合力こそが日本の化学メーカーの強み」と胸を張る。(井田通人)