小浜ルートではこれまで小浜市から京都府亀岡市付近を通るルートが主に議論されてきたが、JR西の独自案は小浜市から南に向かい、大津市付近を通って京都市に入るもので、小浜ルートの変形版といえる。
検討委は今後、JR西の独自案を含め、建設コストや経済効果の試算などを行い、絞り込みを進める。
関西の自治体でつくる関西広域連合が行った試算によると、小浜ルートは所要時間は3案で最も短いが、建設距離は最長で、建設費も多額だ。関西広域連合は平成25年に「米原ルートが優位」と国に提案している。
ただ、米原、湖西の両ルートも路線の一部共用を見込む東海道新幹線のダイヤが超過密で、北陸新幹線が入り込む余地がないなど、「どの案にも一長一短がある」(JR西関係者)。関係する自治体も多く、利害対立は避けられない。絞り込みは難航が予想される。