日本郵政本社、上場後は投資家の収益向上要求への対応を迫られる【拡大】
日本郵政の西室泰三社長も「協業の話は進んでいるが最終的に決まったものはない」と歯切れが悪い。社内からは10年にゆうパックと統合した日本通運の宅配事業「ペリカン便」が経営の重しになったことを踏まえ、「第2のペリカン便になりかねない」と危惧する声も聞こえてくる。
2年前から試行してきた高齢者向けの「みまもりサービス」は、高齢化が急速に進む日本で地域貢献も兼ねた新規事業として注目されるが、収益事業に育てるめどは立っていない。10月から83市町村の738局に拡大して提供を始めたが「赤字が続いている」(日本郵便営業部)。
日本郵政のある役員は「打ち出の小づちはない。地道に営業力や商品力を高めていくしかない」と言い切る。民営化を機に、全国2万4000局の郵便局ネットワークや誰もが知っているブランド力と信用力をあてに提携関係は拡大している。その役員はグループが筋肉質に変わらなければ提携の果実を得ることはできないと考えている。
◆信用失墜も
金融2社が連結業績を支える構図は、NTTドコモが7割前後の利益を稼ぐNTTグループに似ている。しかし、NTTはドコモの株式67%を保有しているのに対して、日本郵政は上場後、金融2社の保有株式を段階的に放出して50%程度に引き下げ、「できる限り早期」に完全売却を目指すとしている。