【郵政上場前夜 巨大企業の行方】(下)鍵握る日本郵便の収益力 (3/3ページ)

2015.10.24 07:03

日本郵政本社、上場後は投資家の収益向上要求への対応を迫られる

日本郵政本社、上場後は投資家の収益向上要求への対応を迫られる【拡大】

 「早期の完全売却」は日本郵政の努力目標となり、旧郵政民営化法で定められた「2017年10月までの完全売却」は撤回された。西室社長は「株を全部売っても金融2社とは業務提携を維持する」方針だが、資本関係が切れた金融2社との排他的な提携をいつまで継続できるかは不透明だ。

 金融2社の限度額引き上げを提言した自民党の「郵政事業に関する特命委員会」に参加する委員は「金融2社との関係が途切れれば、明治時代以来続いてきた郵便局の『信用』を市場が失墜させてしまう」と心配する。日本郵政が利益の大半を稼ぐ金融2社との資本関係を解消すれば収益力は大幅低下し、株価下落は避けられないからだ。

 西室社長は9月25日の記者会見で「(上場は)民営化10年の集大成だ。10年間で目標も社長もくるくる変わったが、将来がしっかり説明できる日本郵政にする」と意気込みを語った。

 しかし、政府内にも「完全売却」後を心配する向きがある。ある自民党議員は「いま党に『完全売却』を主張する議員はいない。(3回に分けた売却が完了する)10年後までに法律を変えるべきだ」と話す。

 再び政治に揺れるリスクを回避し、真の民営化を成し遂げるためには、市場が納得する成長戦略を早急に描いてみせなければならない。(この企画は中村智隆、森田晶宏、藤原章裕、芳賀由明が担当しました)

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。