--博物館のコンセプトは
「新生姜に関するさまざまなチャレンジはそれなりに面白いことをやってきた自負があるが、一つ一つは小さい。集積して見せる場所が必要という思いがあった。企業博物館でありながら、面白いことにはタブーなく、新生姜テーマパークを造っていこうということにした。ここにしかないからここに来るしかない。わざわざ出かけていくのであれば、地方だから駄目ということはない。特に若手の社員にアイデアを出させた。提案したアトラクションは担当者が細部まで妥協せずにやるよう指示した」
--新生姜はロングセラー商品。特性は変わっていないのか
「味は少しずつ変えている。環境の変化に合わせて塩分は徐々に下げ、昨年は25%カットし、保存の面で試行錯誤した。伸び盛りの商品では全くない。漬物市場の規模は15年前の5500億円が、3200億円まで小さくなった。発売以来パッケージを89種類変えるなど、いろいろやってきたが、7、8割は悪あがき。だまっていても売れるならプロモーションに力を入れる必要もない。いい商品という自負はある。ミュージアムでの89種のパッケージ展示は、これこそマーケティングの資料。苦労している分、見せるコンテンツとして成り立つ。健康志向の現代、塩分が高い漬物は厳しい。どう売っていくか、新しい挑戦はこれからの課題だ」
◇
【プロフィル】岩下和了
いわした・かずのり 慶応大経卒。1989年、住友銀行入行、93年、岩下食品入社、2004年から現職。49歳。栃木県出身。
□ ■ □