永守氏は「はっきり分かったのは、たくさんの弟子を育ててきて自分は間違ってなかったということ。一流大学卒や米有名大のMBA(経営学修士号)取得者が経営がうまいのではないかと思ったが、いざ来てみたら自分が育成した幹部の方がはるかに優秀だった」と述べた。
呉氏の退社で代表取締役は永守氏、小部氏、片山氏の3人。後継者について、永守氏は「一生懸命働いてくれて実績の上がった人にバトンを渡したい」「だれが一番大きな売り上げと利益に貢献するか」と語っている。
「もうけてくれる人が一番偉い」(永守氏)という日本電産において、最も偉いのは永守氏だ。業績の成長を牽引する車載向け事業も永守氏が20年前から「これから伸びる」と先見の明を持って育ててきた。